領域概要

Area Overview

領域代表挨拶From Representative

櫻井 武櫻井 武

アクティブかつプロダクティブな生活を送るには、ポジティブな気持ちと高い意志力(=ウィルパワー)が必要です。
目標に向かう現在の努力が、未来にどのように帰結するかを想定し、困難を乗り越え、そして目先の誘惑に負けずに進んでいくために必要な「精神の力」が意志力と捉えられます。
この力は前頭前皮質の実行機能に加え、報酬系、モノアミン系などの気分に関わるシステムなど皮質下の機能が関わる複雑な神経機構が関わっていると思われます。
意志力の失調は、やる気の喪失につながり、ひきこもり、現状うつ、アパシー、不登校などの原因となるとも考えられます。
意志力は、生力を表現するメカニズムを明らかにし、意志力に影響を与える様々な力とその作用機構を解明していこうという考えのもと、「意志動力学(ウィルダイナミクス)」を創成します。

櫻井 武

研究体制Research System

意志力の分子神経基盤

意志力の分子神経基盤の解明を目指します

コネクトーム解析、脳機能画像解析、意欲連関病態解析、光・化学遺伝学等による意志力の分子・神経基盤の同定や、意志力のバイオマーカー探索に有用な機械学習・データマイニング技術開発や脳内物質のPETリガンド創製等のヒト脳機能解析の技術基盤構築を狙いとしています。

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社会・内臓・脳内環境と意志力の連関を解明することを目指します

疫学研究、内臓・脳内環境の恒常性維持とその破綻の生理・病理学研究および社会環境と内臓・脳内環境の相関解明やエピジェネティックな遺伝子発現制御、霊長類等による意志力の環境感受性の評価系の構築等などを行います。

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意志力を育む運動・教育支援方策の確立を目指します

意志力の基盤を成す神経機構が運動や学習など身心のパフォーマンスに果たす役割を解明しながら、運動・スポーツ介入や教育プログラムが意志力の向上を通じて身心のパフォーマンスを増進する可能性を探ります。

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領域研究の効率的な推進を目指します

各研究班による知見や成果を統合・解析し、データベース化を図ります。
また、下記の機関を設置し、特に「育成」・「支援」・「橋渡し」・「市民対話」に重点を置いて領域内研究の連携推進から研究成果の還元まで幅広く支援する体制を整えています。
◆戦略マネジメント委員会:研究統括、研究連携の推進、報告会・シンポジウムの主催
◆次世代研究者育成委員会:女性研究者のキャリアパス支援、若手研究者の短期内地・海外留学による技術習得支援
◆橋渡し加速委員会:教育支援・運動介入プログラムの学校教育現場などでの実践支援、創薬支援
◆市民広報委員会:双方向性市民対話型集会「ウィル・カフェ」、体験型市民講座「ウィル・エクササイズ・ラボ」の開催、アウトリーチ活動
◆意欲臨床知見統合委員会
◆技術教育支援委員会
◆アドバイザリーボード